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食費・電気代・食品ロスの見直しに役立つ
「冷蔵庫収納術」

物価高が続く今、「食費をどう抑えるか」は多くの家庭の共通課題です。節約というと、割引商品を選んだり、節約レシピを取り入れたりすることを思い浮かべるかもしれません。しかし、実は“冷蔵庫の使い方” も家計を大きく左右するポイントです。料理研究家・ラク家事アドバイザーの島本美由紀さん監修のもと、今日からすぐに実践できる「冷蔵庫収納」をわかりやすくご紹介します。家計にも環境にもやさしい暮らしのヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。

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食費節約の第一歩!食品ロスを防ぐ「食材管理」

日本では現在、年間461万トンもの食品ロスが発生しています(うち家庭系約 224 万トン、事業系約 237 万トン)。これは国民一人当たり年間約37キロにあたり、経済損失は約3.8兆円、一人当たりでは年間約3万円以上にのぼる計算です※1。食材・食品をムダなく使い切ることは、食品ロスの削減だけでなく、家計の見直しにもつながります。

※1 消費者庁「2024(令和6)年度食品ロス量推計値の公表について

なぜ起きる?家庭で食品ロスが発生する3つの原因

・食べ残し・・・41%
・直接廃棄・・・43%(未開封・手つかずのまま期限切れ、傷みなどで捨てること)
・過剰除去・・・16%(食べられる部分まで厚くむいて捨てる等)※2

食品ロスというと「食べ残し」のイメージがありますが、実際には「気付いたら賞味期限が切れていた」「野菜が傷んでしまった」といった、「直接廃棄(食材・食品の管理不足によるもの)」も少なくありません。

では、なぜこのような食品ロスが起こってしまうのでしょうか。その背景には、日々の買い物や冷蔵庫の使い方が関係しています。

・献立を決めずに買い物へ行き、必要以上に買ってしまう
・冷蔵庫の奥に食材・食品が埋もれ、存在を忘れてしまう
・適切な保存がされず、食材・食品が傷みやすくなってしまう

つまり、食品ロスを減らすためには、「買いすぎないこと」と「食材・食品を適切に保存・管理すること」が大切になります。

※2 環境省「我が国の食品ロスの発生量の推計値(令和6年度)の公表について

冷蔵庫収納は「買い物」から!買い過ぎを防ぐ4つのコツ

「冷蔵庫にまだあったのに、また買ってしまった」「安かったのでまとめ買いしたけれど、使い切れずに捨ててしまった」――こうした食品ロスを防ぐためには、まず買い物の仕方を見直すことが大切です。

■冷蔵庫の在庫チェック

買い物へ行く前には冷蔵庫の中を確認し、すでにある食材・食品を把握しておくことが大切です。その際スマホで庫内の写真を撮っておけば、店頭で迷った時に一目で在庫を確認できます。

■買い物リストを作る

数日分の献立を考え、必要な食材・食品をリストアップしてから買い物へ行くと、買い忘れや買い過ぎを防げます。

■空腹状態で買い物に行かない

お腹が空いた状態で買い物へ行ったりすると、つい余計なものまで買ってしまいがちです。おやつなどを食べた後などに出かけるのがおすすめです。

■「お買い得」に惑わされない

「2個で割引」「大容量パック」などのお買い得食材・食品があっても、使い切れずに捨ててしまえばかえって割高になることも。「食べ切れるかどうか」を考えてから購入しましょう。

大切なのは、「必要なものを必要な分だけ買う」習慣。食品ロスを減らすだけでなく、食費の節約にもつながります。毎日の買い物から見直してみましょう。

ちょっとした工夫で節約につながる!「冷蔵庫収納」5つのルール

節約につながる冷蔵庫収納は、ちょっとした工夫の積み重ねが大切です。一目で見渡せる収納や適切な収納量、食材に合った保存場所などを意識することで、食品ロスを減らし、食費や電気代の節約につながります。まずは5つのルールを意識して取り入れてみましょう。

【ルール1】“一目で見渡せる”収納でムダ買い防止

冷蔵庫の奥に隠れた食材・食品は、存在を忘れやすく、期限切れや食べ残しの原因になります。冷蔵庫を開けたときにパッと見渡せる収納を目指すことで、探す手間を省き、冷蔵庫の開閉時間も短くなります。

■透明タイプの容器に保存

透明タイプの保存容器や保存袋を使うと、中身や残量が一目で分かります。「まだあったのにまた買ってしまった」というムダも防げます。

■ラベルを貼る

保存容器には、中身や保存日を書いたラベルを貼りましょう。いつ保存したものかがすぐ分かるため、賞味期限や消費期限切れを防ぎ、古いものから使い切りやすくなります。

■トレーやカゴを活用

「朝食セット」「お弁当セット」「おやつセット」など、使うタイミングが同じものをトレーやカゴにまとめておくと、必要なものを一度に取り出せます。

■使い切りたいものは1カ所にまとめて手前に置く

使いかけや賞味期限・消費期限が近い食材・食品は、1カ所にまとめて手前に置きましょう。「まずはここにあるものから使う」というルールを決めておくと、使い忘れを防げるだけでなく、献立も考えやすくなります。

【ルール2】冷蔵室は「7割以下」、冷凍室は「7割以上」

冷蔵室に食材・食品を詰め込みすぎると、冷気がうまく循環せず、傷みやすくなるだけでなく、余計な電力も消費します。一方、冷凍室は比較的ぎっしり詰めるのが良いとされています。
食材・食品同士が保冷剤の役割を果たすため、保冷効率はアップし電力を無駄にしないのです。冷蔵室と冷凍室では、適した収納量が異なることを覚えておきましょう。

【ルール3】鮮度をキープ!温度と場所を意識した保存術

庫内は場所によって温度や湿度が異なります。それぞれの特徴に合わせて食材・食品を収納することで、鮮度を保ちやすくなり、食品ロスの防止にもつながります。

●冷蔵室

冷蔵室は上段よりも下段の方が温度が低くなります。温度や取り出しやすさを考えて収納場所を決めましょう。

■ドアポケット(6〜9℃)

ドアポケットは開閉のたびに温度が変化しやすい場所です。温度変化に強い調味料やドリンク類の収納に適しています。
なお、多くの冷蔵庫は卵の保存トレーがドアポケットに付いていますが、振動によって割れやすく、温度変化も多いため、冷蔵庫の下段に保存するのがおすすめです。

■冷蔵庫上段(5〜6℃)

比較的温度が高めで、冷気が届きにくい場所です。開封前の食品や保存期間の長い食品、飲み物などを置くのがおすすめです。

■冷蔵庫中段(3〜5℃)

取り出しやすく、毎日使う食品の収納に適しています。作り置きのおかずやヨーグルト、納豆など、出し入れの多い食品を置きましょう。

■冷蔵庫下段(3〜4℃)

庫内で最も冷えやすい場所です。豆腐や油揚げなど傷みやすい食品の他、調理中の鍋など重いものの収納にも向いています。

■チルド室(0〜2℃)

冷蔵室よりも低温で保存できるため、傷みやすい食品に最適です。肉や魚、ハム・ソーセージなどの加工品、チーズや納豆などの発酵食品を保存しましょう。

●野菜室

野菜は大きさや種類ごとに分けて収納すると、取り出しやすく使い忘れも防げます。また、食品ロスになりやすいのは野菜です。買い過ぎに注意し、見渡せるよう収納して早めに使い切ることを心がけましょう。

■野菜室上段(5〜8℃)

小さめの野菜や果物、使いかけの野菜など、よく使うものを収納します。

■野菜室下段(5〜8℃)

キャベツや白菜、大根などの大きな野菜を収納します。キュウリやニンジンは畑で育つ状態と同じように立てて保存すると、鮮度を保ちやすくなります。

●冷凍室

冷凍室は食品をジャンルごとに分けて収納すると、探す時間が短くなり、開閉時間も減らせます。

■冷凍室上段(-20〜-18℃)

小さな食品や、使用頻度の高い冷凍食品などを収納します。

■冷凍室下段(-20〜-18℃)

まとめ買いした肉や魚、小分け冷凍した野菜など、大きめの食品を収納すると取り出しやすくなります。

【ルール4】「使い切り・食べ切り」で食材をムダにしない

食材は傷む前に使い切ることが節約の基本です。
使い切れない野菜、肉、魚は早めに冷凍保存し、使いやすい量に小分けしておくと、調理の手間も減ります。
さらに、大根・ニンジンの皮や葉、ブロッコリーの茎、エノキの石づきを切り落としたのこりなど、これまで何気なく捨てていた部分も料理に活用できます。食材を最後まで使い切ることを意識すれば、食品ロスを減らせるだけでなく、食費の節約にもつながります。

【ルール5】電気代を抑える!省エネにつながる冷蔵庫の使い方

冷蔵庫は24時間365日動き続ける家電です。毎日のちょっとした使い方を見直すだけで、電気代を抑えながら、冷却効率も高められます。

■冷蔵庫は適切な場所に設置する

冷蔵庫は庫内の熱を外へ逃がしながら冷やしています。壁との間隔が狭いと放熱しにくくなり、余計な電力を消費してしまいます。

<設置のしかたの目安>
・上部:50mm以上
・左右:各5mm以上
・背面:基本的に不要(湿気が気になる場合は少し離す)

※お使いの冷蔵庫の取扱説明書を確認しましょう。

■扉を開ける時間を短くする

扉を開けるたびに冷気が逃げるため、冷蔵庫は元の温度まで冷やそうと余分な電力を使います。開ける前に取り出すものを決め、開閉時間や回数を減らすことを意識しましょう。

■季節に合わせて温度設定を見直す

冷蔵庫の設定温度は、一年中「強」のままにする必要はありません。エアコンなどで室温が一定に保たれている場合は、「中」を基本にし、真夏は「強」、冬場は「弱」にするなど、季節に合わせて調整すると無駄な電力を抑えられます。

■熱いものは冷ましてから入れる

熱い料理をそのまま冷蔵庫へ入れると、庫内の温度が上がり、冷やすために余分な電力がかかります。粗熱を取ってから保存することで、省エネにつながるだけでなく、他の食材・食品の温度上昇も防げます。

省エネを意識した使い方による節電効果 ※3

毎日のちょっとした心がけが、省エネだけでなく家計の節約にもつながります。できることから取り入れて、冷蔵庫を上手に使いこなしましょう。

■冷蔵庫に食材を詰め込んだ場合と、半分にした場合
年間で電気43.84kWhの省エネ=約1,360円の節約

■開けている時間を短くする
年間で電気10.40kWhの省エネ=約320円の節約

■設定温度を「強」から「中」にした場合
年間で電気61.72kWhの省エネ=約1,910円の節約

■壁から適切な間隔で設置
年間で電気45.08kWhの省エネ=約1,400円の節約

※3 経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト「家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約

まとめ

食費を抑えるために大切なのは、「安く買う」ことだけではありません。必要なものを必要な分だけ買い、冷蔵庫を効率良く使って保存すること。さらには食材・食品を最後まで使い切ることが、食品ロスやムダな電気代を減らし、結果的に大きな節約につながります。毎日の小さな工夫を積み重ねて、家計にも環境にもやさしい暮らしを目指しましょう。

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